体脂肪率が低すぎると風邪を引きやすくなるのは知っているけど、どういう仕組みなの?
体脂肪率が低いと風邪をひきやすくなる主な理由
体脂肪率が極端に低い状態が続くと、体温調節や免疫機能に不足が生じやすくなり、その結果として風邪などの感染症にかかりやすくなると考えられています。以下では、専門的な観点から代表的な要因をご紹介します。
1:体温低下による免疫細胞の活動低下
体脂肪には 保温効果 があり、外気温から身体を守る断熱材の役割を果たします。体脂肪が少ないと熱が体外に逃げやすくなり、平熱を保ちにくくなるとされます。体温の低下は、免疫細胞(リンパ球やマクロファージなど)の働きを弱める要因になります。具体的には、免疫反応に関わる酵素活性や細胞の代謝効率が十分に発揮されず、ウイルスや細菌と闘う力が低下してしまうのです。
2:過度なダイエットによる栄養不足
体脂肪を減らすために極端な食事制限を行うと、タンパク質やビタミン、ミネラルなど、免疫細胞の合成や機能に必須な栄養素の摂取が不足しがちです。免疫システムは細胞の増殖や抗体産生など、多くの段階でタンパク質と微量栄養素を必要とします。特にタンパク質不足は、感染を防ぐ粘膜免疫や抗体産生を担う免疫細胞の質と量を低下させ、風邪をひきやすくなる原因の一つとなります。
3:ホルモンバランスの乱れ
体脂肪には、エストロゲンなどのホルモン生成を補助する役割もあります。体脂肪がひとケタ台になるほど少ないと、ホルモン分泌のバランスが崩れ、生理不順や骨密度の低下が起こりやすくなるだけでなく、全身の免疫機能にも悪影響を及ぼしやすいと指摘されています。女性の場合は特に、女性ホルモンが減ると体温維持や免疫調節がうまく働かなくなる可能性があります。
4:過剰な運動によるオープンウインドウ現象
体脂肪率の低下はハードなトレーニングと並行して起こる場合が多いですが、過度な運動は一時的に免疫力を下げる「オープンウインドウ」状態を引き起こします。たとえば激しい運動後は、口腔内や気道の粘膜免疫の要になるIgA抗体の産生が低下し、上気道感染症(風邪)にかかりやすくなるとも報告されています。これに加え、体脂肪率が低いと身体のエネルギー源が不足しやすく、回復期に十分な栄養を得られないと免疫機能が戻りにくい状況にもなりかねません。
5:粘膜免疫の低下と乾燥
体温の低下や過度な運動による自律神経の乱れは、唾液分泌の減少にもつながります。唾液には粘膜免疫の重要な役割を果たすIgA抗体が含まれており、これが減少すると口や鼻などから侵入してくるウイルスを排除しにくくなります。加えて、体脂肪率が低い人の中には、栄養不足やエネルギー不足で代謝そのものが落ちているケースもあり、体全体の防御機構が弱りやすくなります。
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まとめ
以上のように、体脂肪率の極端な低下は 体温維持・代謝・栄養状態・ホルモン分泌 など多面的に身体に負荷をかけてしまうため、結果として免疫を下げ、風邪などの感染症に対する抵抗力を弱めます。適正な量の体脂肪を維持しながら、栄養バランスの整った食事や十分な休養、適度な運動を心がけることが、風邪をひきにくい身体づくりの基本といえます。