プロテインには発がん性がある?という噂について検証してみました

プロテインには発がん性がある?という噂について検証してみました

プロテインには発がん性がある?という噂について検証してみました

プロテイン摂取と発がん性リスクの可能性
プロテインそのものは、必須アミノ酸を効率よく摂取できる利点があり、体作りや栄養補給のために利用される一方、「発がん性リスクがあるのでは」という懸念も指摘されています。大きく分けると

(1)重金属や有害物質がプロテインパウダーに混入している場合

(2)人工甘味料などの添加物による影響

(3)たんぱく質の過剰摂取に伴う体内負担

という三つの視点から安全性が議論されています。

1.重金属汚染にともなうリスク
一部のプロテインパウダー、とりわけ植物性やチョコレート味などでは、添加物や加工工程によって鉛やカドミウムなどが基準値を超えて検出されるケースが報告されています。

鉛やカドミウムはいずれも発がん性や臓器障害との関連が指摘される有害元素であり、長期的な蓄積には注意を要します。一方で、別の検査では鉛やカドミウムは検出されなかったものの、植物由来の殺虫剤残留や臭素酸カリウム由来とみられる臭素が高濃度で見つかった例もあります。臭素は発がん性を疑われる物質のひとつであり、これら重金属や有害物質の混入はプロテインが「発がんリスク」を指摘される主な一因となっています。

2.人工甘味料の懸念
多くのプロテインパウダーには、味を調整するために人工甘味料が添加される場合があります。その中でもアスパルテームは、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)による評価を受け、発がん性を疑われる「2B」分類に位置づけられる可能性が議論されました。

人工甘味料そのものの安全性については複数の研究がある一方、大量かつ長期的に摂取すると、腎臓や肝臓への負担、腸内環境の乱れなどの懸念も一部で挙げられています。したがって、プロテインを選ぶ際は人工甘味料を含まず、または極力抑えた製品を探す人も増えています。

3.たんぱく質の過剰摂取による影響
人工的に大量のたんぱく質を取りすぎると腎臓の負担を増やすだけでなく、腸内でアンモニアなどの有害物質が増えるリスクが高まり、長期的には様々な慢性疾患を引き起こす可能性があります。ただし、適量のたんぱく質をバランス良く摂る限り、健康な人では過度に恐れる必要はないとも言われています。当面は体質や既往症によって過剰摂取を避け、腎臓や肝臓に不安がある場合は主治医に相談しながら活用するのが望ましいでしょう。

まとめ
プロテイン自体が直接的に「がんを誘発する成分」という確たる証拠は限定的とされていますが、特定のプロテインパウダーに含まれる重金属、不純物、農薬由来の物質、あるいは人工甘味料などによって発がんリスクが増す可能性は否定できません。また、日々の食事に加えてさらに大量のたんぱく質を摂取することで、腎臓や肝臓に過剰な負担をかけ得る点も指摘されています。

したがって、プロテインを選ぶときは「製品の成分表示」「添加物の有無」「信頼できるメーカーの検査体制」などをよく確認し、自分の目的や身体の状態に合わせて摂取することが重要といえます。もし心配な場合は主治医や管理栄養士に相談しつつ、適量と品質を考慮して利用するとよいでしょう。

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