トランプ関税によって日本のプロテイン製品は値上がりするの?
トランプ大統領が最近発表した関税措置(通称「トランプ関税」)が、日本国内のプロテイン価格に与える影響について、以下の要素を考慮すると、価格上昇の可能性は高いと考えられます。
1. トランプ関税の概要と影響範囲
2025年3月3日、トランプ大統領はカナダとメキシコからアメリカに輸入される製品に対して25%の関税を課すことを発表しました。さらに、中国からの輸入品にも10%の追加関税が課される見込みです。これらの措置は、アメリカ市場だけでなく、世界的な貿易環境にも影響を及ぼします。
日本市場においては、現時点で直接的な関税措置が日本向けに発動されたわけではありませんが、アメリカを中心とした貿易環境の悪化や供給網の混乱は、日本国内で流通する輸入製品にも間接的な影響を及ぼす可能性があります。
2. プロテイン市場における日本の状況
日本国内で販売されるプロテイン製品は、その主原料となるホエイ(乳清)や大豆タンパクなどを海外から輸入しているケースが多く、特にホエイプロテインはアメリカやヨーロッパなど海外産原料への依存度が高い状況です。
近年、日本国内ではプロテイン需要が急激に伸びており、市場規模も拡大しています。需要増加に伴い、原料調達コストや物流費用も上昇傾向にありました。
3. 既存の価格上昇要因
2024年から2025年初頭にかけて、日本国内のプロテイン製品価格は既に値上げ傾向にあります。例えば明治は2024年10月にプロテイン製品「ザバス」の出荷価格を6%引き上げました。さらに2025年3月には明治の粉末プロテイン40品目が約10~11%値上げされる予定です。
これら既存の値上げ理由として挙げられている要因は以下の通りです:
円安・ドル高による輸入原材料コスト増加
世界的なホエイパウダー需給逼迫による原料価格高騰
燃料費、人件費、物流コストなど国内外での諸経費上昇
特に円安による輸入コスト増加は顕著であり、為替変動だけでもプロテイン原価への影響が大きい状況です。
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WPC プレーン 3Kg
通常価格 ¥6,500通常価格単価 あたり -
F&W BCAA 青りんご風味 1Kg
通常価格 ¥3,960通常価格単価 あたり -
F&W EAA レモン風味 1Kg
通常価格 ¥5,960通常価格単価 あたり
4. トランプ関税による間接的影響
今回のトランプ関税措置によって、アメリカ市場向けに輸出していたカナダやメキシコ、中国など各国企業が、新たな販路として日本市場を含む他地域への供給量を増やす可能性があります。一方で、アメリカ企業も関税負担増加分を他地域への輸出価格引き上げで吸収しようとする可能性があります。その結果、日本市場でも海外産原料や製品価格が間接的に押し上げられることが考えられます。
また、米国市場で起きた貿易摩擦や供給網混乱によって世界的な物流コストがさらに高騰する可能性もあり、日本への輸送費用も一層増加する恐れがあります。
5. 結論:日本国内プロテイン価格への影響予測
以上を総合すると、トランプ関税自体は直接日本向けではないものの、その間接的影響として世界的な需給バランスや物流環境悪化を通じて、日本国内で流通するプロテイン製品および原材料価格を押し上げる可能性があります。特にすでに円安や物流コスト高騰など複数要因で値上げ圧力が強まっている現状では、追加的な価格上昇圧力となり得ます。
したがって、「トランプ関税」によって日本国内プロテイン価格がさらに上昇する可能性は十分あると考えられます。今後も為替相場や国際貿易情勢の動向次第ではありますが、短期的には消費者側にも一定の負担増加が予想されます。