プレーンタイプのアミノ酸製剤はアンチドーピング認証に引っかからないの?

プレーンタイプのアミノ酸製剤はアンチドーピング認証に引っかからないの?

プレーンタイプのアミノ酸製剤はアンチドーピング認証に引っかからないの?

プレーンタイプのアミノ酸製剤とアンチドーピング認証の関係
プレーンタイプのアミノ酸製剤とは、香料や糖類、着色料などの添加物を含まず、主成分としてアミノ酸のみを配合したサプリメントを指します。アスリートやトレーニーが利用することも多いですが、アンチドーピングの観点からはどのようなリスクや注意点があるのでしょうか。専門的な観点から解説します。

1. アミノ酸自体はドーピング禁止物質ではない
2024年版の世界アンチ・ドーピング機構(WADA)禁止表(JADA訳)を確認すると、アミノ酸そのものはドーピング禁止物質には該当しません。禁止リストには、蛋白同化薬、ペプチドホルモン、成長因子、ベータ2作用薬などが具体的に列挙されていますが、アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、アルギニン等)はこれらに含まれません。

2. サプリメントの「汚染リスク」と自己責任
ただし、サプリメント(アミノ酸製剤を含む)には「汚染リスク」が常に存在します。これは、製造過程で意図せず禁止物質(ステロイド、利尿薬、興奮剤など)が混入してしまうケースがあるためです。特に海外製や、品質管理が不十分な製品では、表示成分にない禁止物質が検出される事例が報告されています。

このため、**サプリメントの摂取は「自己責任」**とされており、仮に禁止物質が混入していた場合でも、摂取した選手本人が責任を問われます。

3. アンチドーピング認証マークの意義
アミノ酸製剤を含むサプリメントで「アンチドーピング認証マーク」が付与されている場合、第三者機関による厳格な検査をクリアし、禁止物質の混入リスクを極限まで低減していることを示します。主要な認証には以下があります。

BSCG(Banned Substances Control Group)

インフォームドチョイス(Informed Choice)

インフォームドスポーツ(Informed Sport)

ドーピングマテリアルチェック

これらの認証を取得した製品は、WADA禁止リストに基づき、定期的かつロットごとに検査が行われており、アスリートが安心して使用できる指標となります。

4. プレーンタイプのアミノ酸製剤のリスクと推奨事項
プレーンタイプであっても、製造過程での混入リスクはゼロではありません。

アンチドーピング認証マークがない場合、禁止物質の混入リスクが残ります。

認証マーク付き製品を選ぶことで、リスクを最小限に抑えることができます。

パッケージに「アンチドーピング対応」と書かれていても、認証マークがなければ信頼性は限定的です。

5. まとめ
アミノ酸自体はドーピング禁止物質ではないため、プレーンタイプのアミノ酸製剤を摂取しても、成分上はドーピング違反にはなりません。

しかし、サプリメントの「汚染リスク」により、禁止物質が意図せず混入する可能性があるため、アンチドーピング認証マーク付き製品の選択が強く推奨されます。

認証マークのない製品を使用する場合は、自己責任となり、万が一ドーピング検査で陽性となった場合も、選手本人が責任を負うことになります。

参考:アンチドーピング認証マークの比較表

認証名 主な特徴
BSCG WADA禁止リスト準拠、全ロット検査
インフォームドチョイス 世界的に普及、定期的な抜き取り検査
インフォームドスポーツ トップアスリート向け、製造単位ごと検査
ドーピングマテリアルチェック 国内検査機関で分析、国内ブランドに多い

結論:プレーンタイプのアミノ酸製剤そのものはアンチドーピング認証に「引っかかる」ものではありませんが、サプリメントの汚染リスクがあるため、認証マーク付きの製品を選ぶことが最も安全です。認証がない場合は、選手自身がリスクを負うことになります。

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